2005年10月30日

りんごパイ

木佐貫ひとみ(2005年 10月 30日)


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 今日は久しぶりにりんごのパイを焼く。秋のこなら亭、定番おやつです。私の母校、活水女子大学のKwassui Cook Bookのレシピで、私はもう20年以上のつきあい。自分の結納の引き菓子はこの自作のパイだった(一晩で5〜6個焼いた。)ほど、私には自信あるお菓子です。えへん。

 パイは層にしないアメリカンパイ。りんごは薄切りにして生のまま生地に挟む。ほかに、砂糖、スパイス、バター、はちみつと、チェダチーズを刻んだものを入れて焼きます。このチーズというのがポイントで、私の英語の先生ミセス・ナイトウによると、アメリカでは「チーズの入っていないアップルパイは、HugなしのKissのようなもの。」というくらいだそうです。

 秋の雑木林には、りんごのパイがよく似合います。あったかい紅茶か香り高いコーヒーを入れて、少し冷えはじめた秋風の中、デッキでいただきます。
 おっと、私がパイを焼くのを見ていた息子がバニラアイスクリームを買いに走りました。あつあつのりんごパイには冷た〜いバニラアイスを添えて食べるのが、もう、最高〜!!なんですよ。お試しあれ。
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2005年10月28日

ハナガガシ

坂元守雄(2005年 10月 28日)


 ハナガガシは葉長樫のこと。照葉樹林の高木構成種でありながら、宮崎県以外では、鹿児島県、大分県、高知県、愛媛県にわずかに生育し、環境省の植物レッドリストには絶滅危惧種として記載されている希少種である。
 そのハナガガシが宮崎近郷の照葉樹林では割合よく生育している。どこででも見かけるほど多くはないので、綾の森や高房台などの林内でハナガガシの高木に出会うとうれしい。
 ここでは山の中のハナガガシではなく、身近なハナガガシの所在を伝えたい。宮崎県には照葉樹林の中だけでなく、里にもあちこちにハナガガシがあり、いずれもが巨木である。そのうちの3ヶ所を簡単に紹介したい。

1 綾町、竹野の民家に3本生育している。最大のものは幹周り4m、樹高26m、綾町のふるさとの木に指定されている。

2 西都市、都萬神社境内には高木のハナガガシが30本ほど生育している。そのうち幹周りが3m以上のものが3本、最大のものは幹周り4,9m、樹高12mである。ほかに樹高25m以上のものが数本ある。

3 東郷町の福瀬神社境内には幹周り3m以上の巨木が5本、ほかにも巨木が数本生育している。なかでも町の天然記念物に指定されているハナガガシは圧巻で、幹周り5,3m、樹高30m、県内最大のハナガガシである。他県にはハナガガシの巨木はないので、日本一のハナガガシである。世界一と言ってもよい。

 このように、よその県には少なく、絶滅危惧種にもなっているハナガガシが、宮崎県では森の中でも里でも見ることができ、しかも、里のハナガガシはみんな大きい。
ハナガガシは「宮崎県の木」にふさわしい木だと思う。
 百聞は一見にしかず、一度、近くの里のハナガガシを見ていただくようお勧めしたい。

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西都市・都萬神社境内のハナガガシ
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2005年10月27日

かまきり

木佐貫 冬星(2005年 10月 27日)


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 秋から冬はかまきりが多く産卵する時期です。わがやでも毎年何匹かのかまきりが卵を産みつけています。

 かまきりは、家の壁やこならの幹などに卵を産みます。ぼくが4年生の時(3年前)の春、外においてあったイスにかまきりが卵を産みつけていました。

 ところがそのイスを部屋の中に母がいれて使っていたら、ある日、卵からかえったかまきりたちがいっせいにとびだしてきました。その1cmにも満たないかまきりたちは、台所の天井にびっしりとはりついていてびっくりしました。

 その後かまきりたちをはしをつかってつまみ、コップに集めて庭に放しました。

 うまれたてのかまきりをみてうれしかったですが、大変でした。
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2005年10月26日

時雨

木佐貫ひとみ(2005年 10月 26日)


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 私は雨が好き。とくに秋の終わりから冬の初めにかけて降る「時雨」が好き。夏の雨と違って、静かに、降込むことなくまっすぐに落ちて、一雨ごとに空気を冷やし、季節を深めていきます。
 今日は雨でした。こんな日は仕事を休んでうちにいたい。できれば、暖かいお茶を啜りながら、こなら林に降る雨を眺めていたい。木々に降る雨は葉を踊らせ、花を弾き、見ていて全然飽きません。
 でも今日はあいにく私は午前中編集の仕事が入っており、ひとり窓のないスタジオにこもっての作業。雨から一番遠い場所にいた気がします。あ〜あ、せっかくの雨だったのにぃ。

 森はこれから紅葉の季節を迎えます。色鮮やかな紅葉になるには、夏の終わりから秋にかけてたっぷりと雨が降ることが条件の一つだそうです。今年はどうなんでしょうねぇ。
 こなら亭ではいつもなら真っ赤に色づくハナミズキが、今年は紅葉しないまま葉を落としはじめました。台風14号はたくさんすぎる雨をもたらしましたが、それ以外には雨は少なかった気がします。ここ数年、降るべき時に雨が降らず、降る時は極端にたくさんの雨が降っているみたいで、気掛です。

 今朝、庭の西はずれ、樫の木立の1本にキジバトが巣をかけているのを見つけました。卵をあたためている様子。時々つがいの鳩がえさを運んできます。「雨の中、ご苦労様。」
 いつ頃孵るでしょうか。こなら亭からまた新しい命が生まれるのが楽しみです。
(写真は一昨年こなら亭から巣立ったキジバトです)


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2005年10月23日

もず

木佐貫 篤(2005年 10月 23日)


さわやかな秋晴れの日、「きーきー」という高らかな鳥の鳴き声がこなら亭に響き渡る。

いわゆる「もずの高鳴き」。
初秋から始まる縄張り宣言で、1羽ごとに強い縄張りを持って生活するのだそう。

こならのてっぺんで堂々と鳴くもずは、こなら亭では馴染みの深い鳥である。ここ数年、毎年こなら亭に巣を作り、数羽のひながきちんと巣立っている。
決して大きな庭ではないがもずの子育てができるということはそれだけ餌となる虫などがたくさん暮らしているのだ、という証拠ともいえる。

縄張りを宣言しているもずは、子育てした親なのかそれとも子どもなのか。どちらにしても、もずの高鳴きは秋の深まりを感じさせてくれる。

でもずっと途切れなく鳴き続けるが、息もせず大丈夫かな?
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2005年10月20日

月明かりの満ちる夜

木佐貫 篤(2005年 10月 20日)


 10月の満月は17日、部分月食だった。今月は満月の前後に晴れの日が続き、連日満天の星空に月明かりが冴え渡っていた。そんな夜、コナラなど庭の木々はくっきりとした月影を落とし、庭一面に月明かりが満ちる。ぼんやりと灰色に浮かび上がる庭の木々。こんな月明かりが満ちる夜が一番のお気に入り。

 月明かりで庭全体が浮かびあがるのは、無駄な光がないことを意味する。市内中心部の明るい地域では、月明かりなど感じることはできない。今どれほどのおとなやこどもが月明かりに、そして月明かりで自分の影ができていることに気付いているのだろうか。

 夜なのに灰色のモノトーンに浮かび上がる庭は、いつまでたっても見飽きない。もちろんコナラのあいだからみえる月本体もとてもイイ。そんな日は障子を開けたまま月明かりに包まれて眠りにつく。
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2005年10月19日

ヒヨドリ

木佐貫冬星(2005年 10月 19日)


 僕のうちの庭には、ヒヨドリがよく来ます。
そしてこの夏初めて庭の木にヒヨドリが巣を作りました。9月に巣がコナラの上にあったのを、うちの庭師さん(作庭家の久富正哉さん)が見つけました。ヒヨドリの卵が3個あったということで、僕は卵からヒナが孵るのを楽しみにしていました。

 でも、卵がまだ孵らないうちに、台風14号が来てしまいました。風も雨もすごくて,台風の間じゅう心配しました。

 台風が過ぎ去った後に庭に出て見たら、巣が庭に落ちているのを見つけました。でも、卵らしいものは見当たりませんでした。

 卵のかけらもなかったので、もしかしたら卵のヒナはもう孵っていたのかな。もしくは・・・と、ちょっと悲しいことも想像します。

 ヒヨドリの巣は直径が10センチくらい。きれいなお椀型です。外側はすすきみたいな葉っぱや幅広の葉で覆われ、内側は細い茎の様なものを何本も重ねて、クッションみたいです。なんだか捨てられなくて、玄関に飾っています。
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2005年10月18日

どんぐり

木佐貫ひとみ(2005年 10月 18日)


 今月15日は後(のち)の月、十三夜でした。「十五夜に晴れなし、十三夜に雨なし。」のはずが宮崎はあいにくの雨で、月を見ることはできませんでしたが。

 私は十五夜よりも、満ちる前の少し欠けた月を愛でる十三夜の方がすきです。例えば器のゆがみを敢えて良しとするような、完璧なものより不完全さに美を見いだす日本人の繊細な美意識を感じます。


 さて、この十三夜が過ぎるとこなら亭はドングリの季節です。庭の名前の元になったコナラや、カシ、シイの実が熟し落ちはじめます。リビングに続く8帖敷きほどのウッドデッキに乾いた音を響かせて落ちるドングリ。静かに本を読んでいる時などはその不意の音にどっきりするほどです。でも、それはとても心地よい音で、私は毎年この季節が待ち遠しい。ドングリの落ちる音を聞きながら本を読む秋。なんて贅沢なことだろうかと思います。


 昨日、私は番組の取材で都城の関之尾の滝へ行きました。駐車場から滝の方へちょっと降りたところに大きな大きなコジイの木がありました。まるで森の主のような風格。初老のご婦人が一心にシイの実を拾っていらして、それでコジイだと気がつきました。このご婦人は毎年この季節になると気になって、シイの実を拾いに足を運ぶんですって。

 今の子供たちはシイの実食べたことあるかしら。私の年代でも、経験のある人は少ないだろうと思います。こなら亭にもコジイがありますが、その実を一番楽しみにしているのは今年70歳になる私の父です。


 ドングリを拾うのってたのしい。うちの家族はみんなどんぐりを見つけるとつい手を伸ばしてしまいます。先週出かけた由布院でも、お土産はお宿の庭に落ちていたクヌギのドングリ。
夕食前、夫と散歩したのですが、林を歩く彼のポケットがどんぐりでいっぱいになっていくのを見ながら、なんかいいなぁと微笑ましく思いました。
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2005年10月11日

夜明け前の浜 アカウミガメの足跡

林 裕美子(2005年 10月 11日)


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以前ここは砂浜だったはず、と上陸してみたものの、産卵できる砂丘はなく、コンクリートの傾斜護岸が壁のように連なっていた。コンクリートブロックにあいた穴に産卵してくださいということらしいが、やっぱりここには産めない.....。
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今年の夏のアカウミガメ上陸数

林 裕美子(2005年 10月 11日)


 宮崎県の東側は海に面し、県中央部の川の河口付近には砂浜が広がります。この砂浜に、毎年5月から8月にかけてアカウミガメが産卵のために上陸してきます。北太平洋でアカウミガメが産卵するのは日本だけです。そして宮崎県は、日本の中でも鹿児島県屋久島に次ぐ有数の産卵地です。

 高鍋の堀之内海岸から宮崎市の青島海岸までの砂浜で毎年上陸数を調べている宮崎野生動物研究会によると、今年の夏は1133回の上陸があり、このうち763回で産卵が確認されました。残りの370回は、上陸したものの、人や車の気配があったり、コンクリートの護岸などに突き当たって産卵場所を見つけられなかったために、産卵せずに引き返した数です。

 何十万人も人が住む都会のすぐ近くに、こんなにたくさんのウミガメが産卵に来る浜がある所なんて、世界を見回してもそうはありません。この世界に誇るべき環境を護っていくためにも、少しでもたくさんの自然の浜を残していきたいものです。

posted by みやざきの自然 at 17:21| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

台風一過の大淀川

坂元 守雄(2005年 10月 11日)


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 台風14号は、大雨を伴って9月6日の朝、九州西部を北上し、とくに宮崎県内の各地に大きな爪痕を残しました。

 大淀川は上流で、5日、6日の2日間で730ミリを超える降雨があり、下流の宮崎市の大淀川では、5日夜には計画高水位を超え、そのうえ、宮崎市周辺でも5日だけで300ミリの降雨があったため、市内の大淀川支川は満水状態になり、溢水したところもありました。そのため、1900世帯を超える家屋が床上浸水したほか、市の1ヶ所の浄水場が浸水被害を受け給水不能に、支川のポンプ場が冠水し機能不全になるなど、各地で深刻な被害が発生しました。

 県都宮崎市はかつてない水害を受けたことによって、水防対策の見直しを迫られることになりました。


 文頭の写真は9月7日の午前10時に撮影した宮崎市大淀川の高松橋下流にある「大淀川市民緑地」の冠水模様です。

 台風通過後の6日午後5時、撮影場所周辺は、堤防の1,5メートルのところまで濁流が流れ、見ていて怖いほどでした。7日朝の河川敷は、水溜りになっていて、見ている間に、濁流に洗われた地面が見えてきました。雨は止んだとはいえ、前日に満水状態の川の情景を目にしている者にとっては信じられないほどの引きの早さです。減水の速さは増水の速さでもあります。それは、森林の脆弱さや流域の都市化が大きく関わっているものと思われます。

 台風一過の写真を見ながら、難しい新たな防災対策について考えることを強いられたように受け止めています。
posted by みやざきの自然 at 17:02| コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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